今回も特殊なレンズを紹介します。
今回はマクロレンズです。
マクロレンズとは
このレンズ、「90mm 1:2.8 MACRO」と表記されていますね。
「マクロ」と書いてあります。写真用語で「マクロ」とは「小さなものを大きく写す」という意味です。簡単にいえば拡大写真が撮れるということです。
それでは、どのような写真が撮れるか見てみましょう。
まずは標準レンズで撮った写真
これ以上近づくと、ピントが合いません。
どちらも焦点距離は90mmです。「H」のキーにピントを合わせています。
大きさが全然違いますね!
こんな感じで人の目で見るよりも何倍も大きく撮影することができるのがマクロレンズです。
ラインナップとしては60mm、90mm、100mmあたりが一般的です。
また、レンズの明るさ(F値)がF2.8と明るいレンズが多いのも特徴です。
F値が低いのでピントの合ったところ以外がよくボケて被写体を引き立ててくれます。
蝶と花以外がボケて引き立って見えますね。
それでは、お札でどのくらいクローズアップが出来るのか見てみましょう。
ここまで写ります。
隠し文字の「ホ」にピントを合わせてみました。
ちなみに、カメラのレンズには「最大撮影倍率」というのがあります。
この最大撮影倍率というのはカメラのセンサーに撮ったものがどのくらいの倍率で写るかという数値です。標準ズームレンズで0.2倍?0.3倍くらいが普通です。そして1.0倍で撮影できるものをマクロレンズとよびます。1.0倍ということはセンサーに写る大きさが実物と同じ大きさで写ると言うことになります。ちょっと解りづらいので最大撮影倍率という言葉とマクロレンズは1.0倍ということだけ覚えておいてくださいね。
また、60mm、90mmといった焦点距離に加えてF2.8という明るさがポートレート等の人物撮影にも使えます。この場合も背景がよくボケて被写体を引き立ててくれます。
落ち葉にピントが合っていますが、こんなイメージのポートレートの撮影ができます。
マクロレンズの作例
花の柔らかい質感まで伝わってきます。
バッタの眼までよく写っていますね。
こういった、アクセサリーや小物撮影はバッチリですね。
炎の質感もいい感じです。
こんな小さな生き物の世界を覗くこともできます。
クローズアップした撮影が可能なマクロレンズ。マクロレンズだけのフォトコンテストがあったり、マクロ専門の写真家もいます。みなさんも、是非マクロレンズを手に入れて「小さな世界」をのぞいてみませんか?
使用機材
カメラ:Canon EOS 5D Mark Ⅲ
レンズ:TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1