今回は「レンズ」のことをもっと詳しく書いていきます。
F値
レンズのフチに1:2.8とか1:1.8と記されています。これがF値です。
F値とは絞りの値のことで、絞りとはレンズがどれだけ「光を取り込むかの値」になります。
基本的なF値は「明るい方」から
F1.4→F1.8→F2.0→F2.8→F4.0→F5.6→F8……となっていきます。
「明るい方」というのは「光をより多く取り込める」という意味です。
そして、レンズのフチに記されているのはそのレンズが「取り込める光の最大量」(開放値)になります。
そしてこのF値が小さいレンズのことを「明るいレンズ」と呼びます。
主にF2.8よりF値が小さいレンズのことです。
ちなみに、このズームレンズの場合は1:3.5-6.3となっています。
これは、18mmのときにはF3.5、200mmのときには6.3と可変するという意味です。
ボケと被写界深度
さてこのF値が変わると何が変わるかといいますとピントの合う範囲が変わります。このピントが合う範囲のことを「被写界深度」といいます。
F値が小さい(光を多く取り込む)
・ピントの合う範囲(被写界深度)が狭い
・ボケが大きくなる
F値が大きい(光を少ししか取り込まない)
・ピントの合う範囲(被写界深度)が広い
・隅々までくっきり写る
上の事をふまえて実際に撮影してみると
F2.8で撮影
ピントが合っているのは、ほぼオレンジの色鉛筆のみで前後が大きくボケています。
F8.0で撮影
オレンジの色鉛筆を挟んで前後3本くらいまでピントがきています。
F22で撮影
大体の鉛筆にピントが合い、背景も見えてきました。
F2.8で撮影
背景がボケて手前の花が引き立っています。
F16で撮影
ほぼ両方にピントが合いました。
このようにしてF値を変えることでまわりをぼかしたり、はっきりと写したりといったことが出来るようになります。
つまり、特定の人物やものに焦点を絞って撮影したい場合はF値を小さくして撮影、集合写真や風景写真のように全体的にピントを合わせて撮影したい場合はF値を大きくして撮影すると効果的に撮影が出来るようになります。
人物を目立たせたかったので、F値を小さくして撮影。(F1.4)
遠くの風景までピントを合わせたかったのでF値を大きくして撮影(F11)
今回は少し難しい言葉が多くなってしまいました。
でも、覚えておいてほしいのは「F値が小さい=まわりがボケる」、「F値が大きい=全体にピントが合う」ということです。
これを、その時々に合わせて撮影するだけで大分ウデが上がると思いますよ。ぜひ、実践してみてください。
次回は、色々なレンズを紹介したいと思います。